急な尿意、頻尿、尿漏れ 過活動膀胱
おしっこのお悩みで、下記のような症状はありませんか?
- 急におしっこがしたくなって我慢できない
- 尿意を我慢できずに漏らしてしまう
- 夜中何度もトイレに行きたくなる
- トイレが怖くてコンサートや映画などに行けない
- トイレが気になって仕事や家事に集中できない
おしっこの悩みは、大きなストレスとなり、QOL(人生・生活の質)を落としてしまうことになります。
過活動膀胱は、自分の意思と関係なく膀胱が勝手に収縮し、頻尿や尿漏れを引き起こす病気です。
他の病気が原因となって起こることもありますが、多くの場合ははっきりとした原因はなく、検査を行っても異常が見つかることはほとんどありません。
過活動膀胱の主な症状
過活動膀胱の主な症状をご紹介します。
- 頻尿 ・・・1日に、8回以上排尿する
- 尿意切迫感 ・・・急におしっこがしたくなり、我慢できず漏らしてしまいそうになる
- 夜間頻尿 ・・・夜寝ているときに、おしっこがしたくなり目が覚めてしまう
- 切迫性尿失禁 ・・・急におしっこがしたくなり、トイレに間に合わず漏らしてしまう
このような症状がある場合は、過活動膀胱になっている可能性があります。
診断と治療
クリニックでは、まず問診により症状をお聞きするほか、必要に応じて尿検査やエコー検査を行い診断していきます。
痛みを伴うような検査はありませんので、不安に感じられた際はお気軽にご相談ください。
治療は主に抗コリン薬やβ3作動薬といった飲み薬を内服することになります。
抗コリン薬
尿意などを起こす膀胱の収縮は、アセチルコリンという物質が神経から出ることにより起こります。
アセチルコリンの働きを抑えるのが抗コリン薬です。
β3作動薬
膀胱の筋肉をゆるめる作用のあるノルアドレナリンと同じような働きをして膀胱の容量を大きくし、尿をしっかりためられるようにするお薬です。
抗コリン薬と比べて口内乾燥や便秘といった副作用が少ないという特徴があります。
薬を飲み始めてから1週間~1ヵ月程で効果が現れてきますので、その後は残尿量を検査しながら、薬の量を調節していきます。
排尿日誌の活用
尿の状態をさらに知るために、排尿日誌をつけてもらうことがあります。
1日のうち、トイレに行った時刻、尿の量、などを記録していきます。
排尿日誌をつけることで、その人の尿のトラブルの特徴や傾向がわかり、診断や治療をより適切に行うことができます。
その他、膀胱にためることのできるおしっこの量を増やすための「膀胱訓練」や、尿道を締める力を鍛えるための「骨盤底筋体操」というトレーニングも効果があります。
ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法(ボトックス療法)について
薬による治療だけで効果をあまり感じられない場合は、当院では「ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法」を行うことができます。